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山芋に含まれる栄養とは?
メリットや効率よく
摂取する方法を解説

「山芋」は、日本の食卓に古くから親しまれてきた食材の一つです。

山芋が持つ独特の粘り気とさっぱりとした味わいで、さまざまな料理に活用されているだけでなく、滋養強壮の効果が期待できる食材として昔から親しまれています。

山芋が健康に良いというイメージを持つ方は少なくないですが、具体的にどのような効果が期待できるのかを知る方は多くないと思います。

また、山芋と似たような食材に「長芋」や「大和芋」などもありますが、それぞれの違いについても知らない方が多いのではないでしょうか。

この記事では、山芋に含まれる栄養素とその働きなどを解説します。

山芋とは

「山芋」という名称は広く浸透した呼び名ですが、実は「山芋」という芋の品種は存在しません。

一般的に「山芋」と呼ばれるものは、「ヤマノイモ科」に属する芋の総称であり、いちょう芋、つくね芋などが「山芋」もしくは「大和芋」として販売されています。

「長芋」も山芋と同じヤマノイモ科に属する芋で、山芋と長芋の栄養価に大きな違いはありませんが、長芋のほうが水分を多く含んでいる分、粘り気が少ないことが特徴です。

山芋の代表的な食べ方に、生の山芋をすりおろした「とろろ」があります。

「とろろ」は、山芋をすりおろして、そのまま生で楽しむ食べ方ですが、じゃがいもやサツマイモなど多くの芋類の食材は生で食べることができません。

このように山芋は、生で食べられることが、ほかの芋類とは違う点です。

山芋に含まれる主な栄養素

山芋は、滋養強壮が期待できる食材として昔から親しまれていますが、具体的にはどのような栄養素が含まれているのでしょうか。

ジアスターゼ

「ジアスターゼ」は消化酵素のひとつで、主に「でんぷん」の消化や分解に作用します。

でんぷんは、炭水化物の1種で、植物が光合成によって生産する物質です。でんぷんの主成分は「グルコース」と呼ばれる糖質で、人間にとっては日常活動に必要なエネルギー源となる成分です。

ジアスターゼは、でんぷんの分解に作用することで消化を助け、エネルギー源となる糖質の吸収を促進します。

カリウム

「カリウム」は、カルシウムやマグネシウムと同じミネラルのひとつです。

ミネラルは、体の機能を整える作用がある栄養素で、カリウムは同じミネラル成分であるナトリウムの排出を促します。

ナトリウムは塩分と結びつく性質があります。そのため、カリウムはナトリウムの排出を促進することで、体内の塩分量を調節する働きがあります。

炭水化物

山芋の主な構成要素のひとつが「炭水化物」です。

炭水化物は「食物繊維」と「糖質」で構成されています。

食物繊維には、消化作用を助けると同時に整腸作用があります。一方で、糖質は日常活動を支えるエネルギー源となります。

ビタミンB1

山芋に含まれる栄養素のひとつに「ビタミンB1」があります。

「ビタミン」とは、人体の機能を正常に保つために必要な栄養素で、体内で合成することができないため、食物から摂取する必要があります。

ビタミンは、大きく2つの種類に分類されます。

ひとつは「水溶性ビタミン」で、水に溶けやすい性質であることから血液などの体液に溶け込んでいるビタミンです。主な働きとして体内で行われる「代謝活動」に必要な酵素のサポートをします。ビタミンB1も水溶性ビタミンのひとつです。

もうひとつは「脂溶性ビタミン」で、水には溶けずに脂肪成分に溶け込む性質を持つビタミンです。脂溶性ビタミンは、脂肪組織や肝臓に貯蔵されており、身体機能を維持する働きがあります。

山芋に多く含まれるビタミンB1には、炭水化物に含まれる糖質をエネルギーに変える作用のサポート効果が期待できます。

山芋を食べるメリット

山芋には、さまざまな栄養素が含まれており、滋養強壮の効果が期待できることで知られています。

栄養豊富な山芋を食べることのメリットには、どのようなものがあるのでしょうか。

夏バテを予防する

山芋の主な構成要素のひとつは「炭水化物」であり、同時に「ビタミンB1」が含まれています。

炭水化物は糖質から構成されており、ビタミンB1の効果によりエネルギー生成を活性化させます。

そのため、山芋には、夏バテ予防の効果が期待できます。

腸内環境の改善を促す

山芋の主な構成要素である「炭水化物」は「糖質」と「食物繊維」からできています。

食物繊維は、消化されにくい成分で大腸まで達し、腸内環境の改善を促します。

食物繊維の働きにより、腸内環境が改善されることで適切な体重の維持などが期待されます。

血糖値の上昇を緩やかにする

山芋を食べることで期待されるメリットに、「血糖値の急激な上昇をおさえる」というものがあります。

「血糖値」とは、血液中に含まれるグルコース(ブドウ糖)の濃度を表した値です。

グルコースは人間が活動するために必要なエネルギー源となる糖質の一種で、食物に含まれる糖質が消化されてグルコースになることで体内に吸収されます。

通常、グルコースに近い形の糖質はすぐに体内に吸収されるため、血糖値が急激に上がります。しかし、山芋に含まれる糖質は、消化が緩やかで大腸まで達する特性があり、他の糖質の吸収を遅らせる働きがあります。このため、山芋を食べると、糖質の吸収がゆっくりと進みます。

これにより、食事によって血糖値が急激に上がるのを抑えることができ、血糖値の上昇が緩やかになります。結果として、山芋は食後の血糖値を安定させ、健康維持に役立つと考えられています。

山芋の栄養を効率よく摂取するポイント

山芋には多くの成分が含まれており、疲労回復や整腸作用などが期待できます。

山芋に含まれる栄養素を効率よく摂取し、期待される効果を最大化するためのポイントを解説します。

加熱することで失われる栄養素がある

食材に含まれる栄養素を効果的に摂取する際に、ポイントとなるのが「調理方法」です。

山芋に含まれる栄養素の中には、「熱」に弱い栄養素があり、調理過程で加熱すると効果が失われてしまうものがあります。

具体的には、山芋に含まれるジアスターゼなどの消化酵素や、消化されにくい糖質などは、加熱することで効果が低下してしまいます。ジアスターゼは、消化を助ける酵素であり、消化をスムーズにする働きがありますが、熱に弱いため、加熱するとその働きが失われてしまいます。

山芋の効果を最大限発揮できる食べ方は「生」

山芋に含まれている栄養素の効果を最大限発揮させるためには、加熱調理をせずに「生」で食べるようにしましょう。

山芋は、加熱することで消化酵素や糖質などの効果が低下してしまうため、山芋に含まれる栄養素の効果を期待して、山芋を食べる場合には生で食べることをおすすめします。

山芋の代表的な食べ方である「とろろ」は、山芋に含まれる栄養素を損なわずに食べることができるだけでなく、のどごしも良いことから、食欲がないときにも食べやすいといった利点があります。

また、山芋を細切りにして、生のままでしょうゆ、だし汁とあえて、かつお節や、きざみのりを添えて食べても良いでしょう。

まとめ

山芋は、昔から親しまれている食材のひとつですが、山芋という芋の品種は存在せず、ヤマノイモ科に属するいちょう芋、つくね芋などの総称です。

滋養強壮効果が期待される食材として、古くから重宝されてきた山芋ですが、山芋には炭水化物やビタミンB1をはじめ、多くの栄養素が含まれています。

山芋に期待される効果としては、疲労回復や整腸作用などがあります。しかし、山芋に含まれる栄養素の中には、熱に弱く、加熱調理をすると効果が失われてしまう可能性のあるものがあります。

そのため、山芋に含まれる栄養素の効果に期待して、山芋を食べる場合には「生」で食べることがおすすめです。

昔から山芋の食べ方として親しまれてきた「とろろ」は、山芋に含まれる栄養素を活かすために適した食べ方です。のどごしが良く、食欲がないときにでも食べやすい点など、理にかなった食べ方としておすすめです。
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